国文学史Ⅱ_分冊2

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    資料紹介

    【日大通信】国文学史Ⅱ(M30200)課題2 2019~2022年度

    「国文学史Ⅱ」分冊2の合格リポートでございます。S評価を頂戴しました。

    課題:戦前と戦後の戦争文学について述べ、代表的な作家とその作品について解説せよ。

    少しでも皆様のお役に立てましたら幸いです。
    レポート執筆がんばって下さいね!

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    昭和 12 年の日中戦争開戦と前後して戦争に関わる文学が流行し、日本回帰の言葉が飛び交
    うようになる。西欧を模範として近代化に向かって来た日本は、対米英戦の状況下で近代
    化を疑い始め、西欧の超克を目指した。
    戦時下の文学の大半は国策に迎合したもので、個を捨てて共同体の実現を目指す姿勢は近
    代化の流れを押し戻すものである。軍部の圧力の下に多くの小説家が沈黙する一方、谷崎
    潤一郎、永井荷風ら、発禁処分を受けながら、個の表現を守り続けた作家たちも居た。
    陸軍は作家を戦場に送りプロパガンダ(対敵宣伝)に当たらせた。兵隊への賛美と憧れを
    描き、国民に戦争への協力を呼掛けたのだ。
    作家は、虚構を駆使し現実を再創造することで作品世界を形象すべきだが、従軍作家が執
    筆したのはルポルタージュばかりだ。未曾有の体験の前に時間を要したと共に、石川達三
    の『生きてゐる兵隊』筆禍事件が影響している。今作は南京攻略での日本兵の非人道的行
    為を描いた小説で、暴力描写等は検閲を意識して伏字としたが、発売前日に発禁となり、
    石川は禁錮 4 ヶ月執行猶予 3 年の判決を受ける。筆禍の原因を作品の虚構性に求めるなら
    ...

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