日本文学史 第一設題

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    上代、中古、中世、近世の文学の特質を、それぞれの時代の特性をふまえつつ、下記の諸
    作品を例にして具体的に説明せよ。〈古事記・万葉集・古今和歌集・女流日記(女性に拠っ
    て書かれた日記)・源氏物語・平家物語・徒然草・近世小説〉
    一、上代文学の特質
    口承文学の誕生から平安遷都までを、上代と呼ぶ。
    この時代、美しい言葉で神に祈ればその願いが実現するという言霊信仰もあって、祭り
    の場で使われる言葉は格調高く整えられ、表現にも工夫が凝らされた。こうした口承の中
    から文学が誕生した。祭りの場では、身近に起こったさまざまな出来事が神に関連付けて
    語られ、この祭りの場に関する様々な語り伝えが神話となり、神への祈りや感謝を込めた
    歌から歌謡が発生した。
    その後、五世紀ごろの漢字の伝来によって万葉仮名などの表記法が考え出され、神話や
    歌謡も文字によって書きとどめられるようになっていく。この過程で流動的な表現は固定
    され、歌謡は定型化し、神話は散文化していった。
    政権の安定と正統化を意図した大和政権は、→上代が「大和政権による全国統一の過程」
    であることを時代背景として述べておきましょう。その方が論...

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