【課題】
1、戦後日本の教育改革について3点を取り上げ、要点をまとめよ。
2、現在の学校教育の課題について考察せよ。
【講評】
1、戦後期の教育体系との対比を踏まえながら、各要点的確にまとめています。
2、確かな認識に基づいて現在の学校教育の課題を抽出しています。
〇2020年に作成し一発で合格したレポートです。
(1) 戦後の日本の教育改革について、3つの事項を取り上げ以下にまとめる。
1つ目は教育基本法体制についてである。戦前は天皇大権に基づく勅令により国の中央集権体制の下で、地方長官・市町村長が指揮監督し、教育行政を執行してきた。地域住民の民意が反映されるような制度的な仕組みは存在しなかった。
戦後は日本国憲法の制定により、すべての行政が国会の定立する法律に基づいて行われることになった。そのことが教育行政に関して、教育権の具体的な実現という形で表れた。
さらに、教育を国の事務から地方の事務として取り扱うものとして、教育行政の地方分権化が進んでいった。昭和22年に公布施行された教育基本法により、戦前教育を反省し、教育の自主性を保証するなどの重要な教育改革の理念を打ち立てた。
2つ目は学校制度についてである。戦前の制度では6年間の義務教育年限の普及が図られたものの、修了後には複線型の学校体系に分かれ、中学教育、高等教育を受けるものは非常に少なかった。このように義務教育修了後の中等教育から学校が分岐する学校制度を複線型学校制度といわれた。
昭和22年に教育基本法、学校教育法が制定され、...