2019~2022_国文学史_分冊1_リポート

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    国文学史I リポート課題 分冊1
    八世紀末の平安遷都から、十世紀初にかけては、これまでの大陸文化から「日本化」へ変遷されていった時期であり、特に九世紀に決定的な確立を遂げたとされている。これにより、政治・経済・社会・言語・美学など様々な領域で、日本的なものが確立され、その型や傾向の一部分はほとんど平安時代の末まで維持されるとともに、ある部分については、江戸時代まで残され、またある部分については今日まで維持されてきた。逆にその九世紀以前に確立されてきたものは、今日には原型を留めていないものが多いと考えられている。そして、その「日本化」が最も鮮やかに表れているのが和歌の文化であると言える。ここで、代表的な和歌集である『万葉集』と『古今集』を比較しながら、この和歌に関する「日本化」について、九世紀以前と九世紀以後でどのように変化していったのかどうかを考えたい。まず、奈良時代に編纂されたと言われている『万葉集』に関してだが、この頃は大陸の様式や文化を多く取り入れていたこともあり、漢字の使用が基本となっている。対して、『古今集』は九〇五年に成立しており、先述したような「日本化」が決定されている時...

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