日大通信の憲法(課題1)の合格レポートです。
丸写しは避け、レポート作成の参考資料としてご使用ください。
課題:生存権(憲法 25 条)の法的性格について論じなさい。
1 憲法は 25 条で生存権を定めている。生存権は自由権的側面を有するが、この自由権的
側面は、裁判的規範性を有する具体的権利である。
2 他方、生存権は社会権的側面も有するが、その法的性格をめぐり見解が対立している。
(1)プログラム規定説
ア 朝日訴訟最高裁判決(最判昭和 42 年5月 24 日)は「すべての国民が健康で文化的な最低
限度の生活を営み得るように国政を運営すべきことを国の責務として宣言したにとどま」
ると述べる見解は、プログラム規定説と呼ばれる立場を採ることを明らかにしたものであ
るとする見解がある。
すなわち、25 条は、国政の方向を宣言しているものであって、立法権を法的に拘束する
ものではないと解するものである。
イ かかるプログラム規定説を採る根拠としては、①憲法が前提とする資本主義社会では自
助の原則が妥当し、生存権を具体的請求権とする前提に欠けること、②生存権を具体化す
る立法は予算を必要とするが、その予算配分は国の財政政策の問題であり、それは国の裁
量事項であること。
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