W0504 医療福祉論(2)

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    国民健康保険制度は単なる制度上の問題点だけではなく、患者の受療権の侵害という基本的な人権侵害の観点から諸問題を考察する

    国民健康保険制度の問題点を個別事例(テキスト参照可)から明らかにする。あわせて無料低額診療事業の活用に触れ、医療を受けることが出来ない人びとの生活問題を明らかにし、ソーシャルアクションの視点も加味して考察する。

    日本では、1961年に高額な医療費の負担を軽減するために、全ての国民が公的医療保険に加入する「国民皆保険制度」が実現した。
    公的医療保険の種類は健康保険、共済組合、船員保険、国民健康保険、後期高齢医療制度の5種類がある。国民健康保険の対象者は健康保険、共済組合、船員保険、後期高齢医療制度、そして生活保護受給の対象者ではない者であり、収入の不安定な自営業者・被扶養者・非正規雇用や失業者、そして年金収入を中心とする74歳までの高齢者で占められている。
    また、国民健康保険は被保険者が自主的に納付する必要がある。世帯主が災害等の特別な事情がないにもかかわらず、保険料を1年半の間滞納すると、保険者は被保険者証を返還させられ、「被保険者資格証明書」が交付される。被保険...

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