慶應通信 合格レポート
課題概要:独占市場について
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問1以下,競争的な市場における企業の行動と独占市場における企業の行動の違いについて説明する.
完全競争市場とは,供給者が十分多数,かつ,需要者が十分多数の市場を指す.また,独占市場とは,供給者または需要者が1人(1社)の市場を意味する(今回は供給独占の場合を考える).以下,競争市場と独占市場の違い,また,それら市場における企業行動の違いについて論ずる.
まず,完全競争市場の定義は,次の○1~○4を満たす市場のことである.
○1個々の取引量は市場全体の取引量に比べて十分小さく,多数の売り手と買い手が存在する
○2供給される財は同質であり,買い手は売り手に対する選好を持っていない
○3市場への新規参入・退出が容易である
○4すべての個々の需要者と供給者に情報対称性がある
上記○1と○2が仮定されるとき,売り手と買い手は自らの意思で市場価格を決定することはできず,売り手と買い手はPriceTakerである.このとき,個々の買い手と売り手は価格を所与のものとして行動する.
完全競争でない市場のことを不完全競争市場と呼び,特に,供給者が1社であり,市場参入が困難の場合を独占市場と呼ぶ.独占市...