【概要】
2021年度 東京福祉大学 6250 知的障害者の心理・生理・病理のA(100~90点)判定レポートです。
【レポート設題】
「染色体異常が原因で起こるダウン症の心理・生理・病理的特徴を挙げ、早期からの発達支援の意義について述べよ」
【分量】
2982字(指定レポート用紙8枚)+参考文献
【評価担当教員からの所見(一部抜粋)】
非常によく整理してまとめておられます。小見出しも適切で、論理的展開になっていますので、とても読みやすいです。優れたレポートです。
レポート作成の参考になれば幸いです。
「染色体異常が原因で起こるダウン症の心理・生理・病理的特徴を挙げ、早期からの発達支援の意義について述べよ。」
1.ダウン症とは
ダウン症は、1866年に疾患の特徴を初めて発表したイギリスの医師ジョン・ラングドン・ダウンの名にちなんでつけられた疾患名である。精神遅滞の最も頻度の高い原因として知られる疾患でもあり、また、様々の合併症を高頻度で伴うことで知られる。母親の出産年齢が高いほど発生頻度は増加する傾向があり、出産年齢の上昇が続く日本などの先進諸国では増加傾向にある。
生まれてきた乳児が、ダウン症であるかどうかは、出産後の乳児の外見から確定診断が行えるほか、出生前ではエコー検査で身体的特徴を確認することでダウン症の可能性を判断することができる。されに近年においては、母体血液に微量に存在する胎児DNAを用いた高精度の診断法も導入されてきている。このような出生前診断は、ダウン症胎児中絶を可能とするもので、社会的な議論が呼んでいる。最近でも、2021年9月にはイギリスにて、ダウン症当事者や保護者等が、ダウン症出生前診断結果を理由とする中絶を、人権侵害であるとして訴える裁判が起きたことが記憶...