某大学経済学部の国際経済学のレポートです。マクドゥーガル•モデルを用い、資本移動が各国に与える影響を論じています。
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イントロダクション
2国1財2生産モデルは、労働や資本といった生産要素が価格の低いところから高いところに移動することによって資源配分の効率性が高まり、経済厚生が上昇する効率性上昇効果を説明する経済モデルである(木村、2020年)。マクドゥーガル•モデル(以下、マクドゥーガル•モデル)と呼ばれ、多国籍企業や国家間など2要素の国際貿易モデルとして、多様な場面で利用されている。
本レポートでは、このマクドゥーガル•モデルを用い、資本移動が自国と外国の両国に与える影響について分析した。自国を資源豊富国、外国を資源不足国と定義して分析したところ、より高い資本の限界価値生産性(利子率)を求め、自国から外国への国際資本移動が起きると同時に、移動資本の報酬で自国の資本家の余剰が増えるなどの変化が起きた。
自国で労働者の労働報酬、外国で資本の限界生産力線による資本報酬がそれぞれ減るなどの経済厚生のマイナスが発生したものの、マクドゥーガル•モデルでは、自国と外国の両国で資本保有者と労働者の利益の和を増やし、全体の厚生水準を引き上げる点で、資本移動は肯定され得るものだと言える。
第1章マクドゥーガル...