【内容】
2022年度 佛教大学 教育心理学の受理レポートです。
【レポート設題】
教師の勢力資源およびリーダーシップの捉え方について説明し、それらを踏まえて学年(あるいは校種)に応じた児童生徒への指導行動・コミュニケーションのとり方について考察しなさい。(3200字程度:2800~3600字厳守)
【参考文献】
・新しい教職教育講座 教職教育編④教育心理学 / 神藤貴昭・橋本憲尚著 / ミネルヴァ書房
【教授からのレポート所見】
よくまとめられています。分かりやすい構成のレポートです。と書評いただきました。
レポート作成の参考に使用してください。
1. 教師の勢力資源およびリーダーシップの捉え方
(1) 教師の勢力資源
勢力資源を理解するうえで大事なことは、勢力資源とは教師が元々持つ技術や技能ではなく、児童生徒が教師から感じ取り、それを認めた時に初めて有効となる力であるということである。児童生徒が教師の指示や指導に従ったり、注意に耳を傾けたり、学級活動や授業に意欲的に取り組んだりする背景には教師が持つ特定の力の影響であり、その特定の力を勢力資源という。そして、主な教師の勢力資源には次の7つが挙げられている。
1 親近・受容
2 外見性
3 正当性
4 明朗性
5 罰
6 熟練性
7 準拠性
(2) 教師のリーダーシップ
リーダーシップとは学級運営に影響を及ぼす重要な要素として挙げられ、『集団がその目標を達成しようとする際に、ある個人が他の集団成員や集団の活動に影響を与える程度』と定義されている。そして、三隅は教師のリーダーシップをP機能とM機能の2つに分けて捉えることを提唱している。まず、P機能は学級における児童生徒の学習促進や学校生活に関する課題解決促進に関わるとしている。一方、M機能は児童生徒への配慮や接し方に関わるとしてい...