合格をいただいた史学概論のレポートです。
丸写し、コピペは禁止します。
参考資料としてご活用ください。
「比較史の方法」の内容と見解
はじめに
「比較史の方法」は「アナール派」の創始者マルク・ブロック(1886-1944年)が残した歴史学の入門書である。1928年、42歳のストラスブール大学教授であったマルク・ブロックはオスロの国際歴史学会で「ヨーロッパ諸社会の比較史のために」と題した講演を行った。本書は訳者がこれに詳細な解説を施した130ページの小冊子である。「比較言語学」の原理である、複数の言語を比較することで共通性と差異を見出し、一般法則を導き出していくという理論に依拠しつつ、ブロックは比較の方法について「射程の長い比較の方法」と「視野においてより限定されている比較の方法」という二つのタイプに分類し、前者は普遍的な法則を抽出するために、後者は歴史的な指標を獲得するために用いることが可能であると主張する。この主張を裏づけるために、具体的な個別の事例をまじえながら講義は展開される。
このレポートでは第1章において「比較史の方法」の内容を要約し、第2章において本書に対しての個人的見解を論じる。
第1章「比較史の方法」の要約
歴史家が研究に比較を取り入れることによって、すべての問題が解決す...