慶應通信合格レポート
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新・原価計算 2023年
序論
製品別計算における個別原価計算と総合原価計算は、製品の原価を計算するための2つの主要な方法である。この2種類の原価計算は、製造業の盛んな我が国では、必要不可欠なものとなっている。本レポートでは、第一章でそれぞれの原価計算の特徴について、第二章でそれぞれの計算過程を、第三章でこの2種類が必要とされる理由について説明する。
第一章 個別原価計算と総合原価計算の特徴
まずは個別原価計算について説明する。個別原価計算とは、顧客の注文に応じて特定の製品を個別に生産する自動車や家具などの製造業に適用される原価計算方法であり、次のような特徴を持っている。①生産形態は個別受注生産である。②計算対象は特定生産品となる。③特定製造指図書に原価を計算する。④直接費と間接費の区分は必須である。⑤期末仕掛品の評価は総合原価計算ほど重要ではない。⑥生産数量はあらかじめ予定されている。⑦製品原価は指図書別作業完了時に確定される。⑧製品は製品完了後直ちに顧客に引き渡される。⑨製品の測定単位は一般に個数となる。⑩原価計算は精密だがコストがかかる。
次に総合原価計算について説明する。...