2023年度、2024年度の日本大学通信教育部における漢文学Ⅰ(課題1)の合格レポートです。オールA評価です。
丸写しは控えて、参考にお使いください。
漢文学Ⅰ(M31500)
孟子の思想について論述しなさい。
〈ポイント〉
教材の該当箇所をよく読んでまとめること。
〈キーワード〉
真実・行・宿命論・安心立命
〈参考文献〉
テキストに掲載されている参考文献を参照すること。
日大通信2023-2024漢文学Ⅰ(課題1)合格レポート
漢文学(M31500)
解答
孟子の思想について論述しなさい。
1.はじめに
孟子は、紀元前の中国戦国時代に生きた儒教の思想家であり、孔子の教えを学び、その学びを発展させた人物である。老子の哲学的思想は、一見して単なる人道主義に見えるが、実際は哲学的実践に裏打ちされた奥深いものであった。本リポートでは、孟子の哲学的思想について述べる。
2.孟子の思想における「四端説」及び「真実」
孟子は、例えば、井戸に落ちそうな幼児がいれば、誰でも咄嗟に助けようと心が動くように、人間には、生得的に、「人に忍びざる心」すなわち、他人の不幸に同情し痛ましいと思う心が具わっているものであるとし、そのことから、人は誰でも「惻隠(人を憐み同情すること)」の心を持っていると説いた。加えて、人は誰でも「羞悪(悪行、不善を恥じ憎むこと)」「辞譲(へりくだって他人に譲ること)」「是非(善悪を判断すること)」の心を持っていると説いた。そして、惻隠・羞悪・辞譲・是非の4つの心を拡充することで、仁・義・礼・智といった4つの徳を持つ人間になれるという「四端説」を...