佛教大学通信の学校教育課程論2025年度の最終科目試験に合格(80点)したレポートです。限られた試験時間ですので、参考にしていただき、有効活用いただければと思います。
学校教育課程論
1.新学習指導要領では「総合的な学習の時間」を削減し、教科時間の増加がはかられている。その背景について具体的に論述しなさい。
高等学校における教育課程編成は、文部科学省が示す学習指導要領に基づきながらも、各学校の創意工夫と地域性、生徒の実態に即して構成されている。特に新学習指導要領では、「何ができるようになるか」に焦点を当てた教育が重視され、「資質・能力」の3つの柱である「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力・人間性」の育成が教育課程編成の中核に位置づけられている。このような方向性は、21世紀型能力を育成するための「コンピテンシー・ベース」の考え方に立脚しており、従来の知識偏重の教育から脱却し、学びを社会や自己の課題に結びつける深い学習が志向されている。そのため、授業においては「主体的・対話的で深い学び」である、いわゆる「アクティブ・ラーニング」が重視され、知識の活用や協働的な学び、自己の在り方を見つめる学習活動が求められている。
こうした新しい学びの実現に向けて、「総合的な学習の時間」に代わって新設された「総合的な探究の時間」では、生徒が自ら問...