佛教大学通信教育課程での【哲学概論】合格レポートです。
設題 「心身問題、その一答案」を「音がする」「心の中」の議論を用いながら、まとめよ。できる限り、大森の論旨を忠実に再現してみること。その上で、十分な長さで、自分の考え、意見を、できるだけ具体的な例を挙げながら、述べよ。
参考文献
アンリ・ベルクソン(2019)『物質と記憶』講談社学術文庫
大森荘蔵(1981)『流れとよどみ-哲学断章』産業図書
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大森荘蔵『流れとよどみ』における心身問題の一答案
1.はじめに
心身問題は、客観である世界と主観である意識とをどのようにとらえるかという古典的な哲学的困惑である。大森荘蔵は、日常生活の場にこれらの問題を還元しつつ、独自の現象主義的視点で二元論を批判した。本稿では、大森の著作『流れとよどみ―哲学断章』中の「心身問題、その一答案」を手がかりに、その論旨を検討する。特に「音がする」「心の中」という身近な例を通じて、我々の世界認識を根底から問い直す大森の立場を再構成する。大森は、人々が「意識のスクリーン越しに世界を眺めている」と思い込んでいるが、実は「世界の中にじかに生きている」と指摘する。大森曰...