佛教大学通信、「哲学概論」「哲学概論1」A評価レポートセットです。
第1設題(第二章「存在の問題」第一節「存在の意味」の内容を要約せよ。そして、テキストの内容に即して、自分のコメント・批判を加えよ。)の採点者の所見は、「テキストをよく再現しているが、自分のコメントは的確であるものの、短すぎる。この論点を展開してみる必要がある。」でした。
第2設題(第三章「知識の問題」第一節「認識の意味」の内容を要約せよ。そしてテキストの内容に即して、自分のコメント・批判を加えよ。)の採点者の所見は、「自分なりのコメントが不足している。テキストの内容について思い切って、自分なりの意見を提出してみること。内容に即した自分の経験に基づく議論を試みること。」でした。
学習を進める上での参考にしてください。
第1設題 第二章「存在の問題」第一節「存在の意味」の内容を要約せよ。そしてテキストの内容に即して、自分のコメント・批判を加えよ。
アリストテレスにとって、存在の原理・原因を研究する学は、他の諸学と区別せられて第一哲学(存在論、形而上学)と呼ばれる。
彼の「形而上学」において、存在を全体としてみるとき、存在は「付帯的存在」「本質的存在」「真としての存在」「可能態・完全現実態としての存在」に分類される。そのように、確かに「存在」には、いろいろの意味がある。しかし、要するに本質存在、即ちそれ自体に於いて存在するという意味での存在が最も基本的である。
その意味での存在は、「本質及び個物としての存在」と「述語諸形態」に分けられる。前者は、実体であり第一義的存在である。これに対して後者は「実体に関して何かである」といわれる存在である。
存在は第一義的に実体であるが、この実体は、「単純物質」「内的原因」「限界」「本質」に分類される。あるいは、実体は、同様に、「基体」「本質」「普遍概念」「類」とに分類されると言うこともできる。後者の分類は前者とは多少の相違はあるが、実体には要するに、他のいかなる...