原核細胞と真核細胞を取り上げながら、生物の進化について説明しております。
■原核細胞の誕生
46億年前に太陽の周りにあった微惑星が衝突を繰り返すことで高温の地球が形成した。そして40~35億年前に地球の表面が冷えて海ができると、落雷や深海底から吹き出す熱水のエネルギーから有機物が生成された。30〜28億年前では、酸素を必要としないで海中の有機物を消費して生活する従属栄養型生物の単細胞生物である古細菌が出現し、これが原核細胞の誕生となる。
その後、地球では、自らの細胞内のリボソームで有機化合物を合成する独立栄養型生物が出現し、また28〜26億年前では光合成を行う真正細菌の一群であるシアノバクテリアとも呼ばれるラン藻類が出現した。光合成は水と二酸化炭素を原料に、太陽からの光エネルギーでデンプンを作り、その際に廃棄物として酸素を放出するが、当時の古細菌にとって酸素は有害であった。このことから一部の古細菌は酸素の無い泥などの嫌気的環境に逃避をした。
■真核細胞の誕生
真核細胞の誕生には諸説があるが、リン・マーギュリス(1938〜)による細胞内共生説が代表とされる。これは、原核細胞の中に、他の生物が食べられるような形で入り込み、細胞内共生した結果、ミトコンドリア...