この資料は2012年度に提出した教育相談の研究のレポートです。 A判定をいただきました。 レポートを作成する際の参考となれば幸いです。
学校カウンセリングの意義、方法および今後の課題について述べなさい。
私たちが、自分で自分の行動を決定し、それを実行する時、心の中には三重の構造がある。生まれながらにもっている本能であるイド(id)、自分の行動をどうすれば現実に適応するかを判断し決定する心である自我(ego)、自分に対して本来あるべき理想の姿を求め、社会的にも道徳的にも良心に恥じない行動を要求する心である超自我(super ego)である。この三重の構造は子どもの発達段階の上で、両親や家族、友達など外界の刺激を受けながら発達していくものである。
しかし、この発達には個人差があり、今日では子どもたちの世界はますます多様になってきており、それだけ個人差というものが大きくなっている。同じ小学生や中学生だからといって、同じ発達段階として、一つの発達課題だけで理解していこうというのは無理である。「心のテーマ」という表現で、子ども一人一人に固有の発達段階がありうることを考え、それはかならずしもその年齢だけで判断されるべきではないと考えられ、幾重にも重なり合った階層的な心の世界を理解していくことが必要である。では、学校カウンセリ...