言語聴覚士

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    資料紹介

    食べることの障害
     人間が使っている発声発語器官は、もともと摂食や呼吸のための器官である。したがって発声発語器官に障害を持つ人々は、食べることへの障害=摂食嚥下障害を持つ人々が多い。食物を飲み込もうとするとむせてしまったり、誤嚥といって気管に食物が混入し、放置すると肺炎になり命まで落としかねない危険な状態もある。摂食=食べることとは食物を口腔で咀嚼し食塊を形成し、咽頭での嚥下を経て食道・胃へと送り込む一連の動作である。これは人間の生命維持を目的とする活動であると同時に、「食文化」と呼ばれるように人間の場合、社会的・文化的維持でもあり、人生の大きな楽しみの一つである。このように重要な活動が障害受けることは、人々の毎日の生活の質(QOL)が低下することを意味する。

    コミュニケーション障害
     コミュニケーション障害は大人では病気、事故などがさまざまな原因で発生し、障害のもとになった病気や怪我が治癒した後も後遺症として残り、人々を苦しめる。たとえば脳出血で右の手足に麻痺が残った人の多くには失語症が認められ、歩行が困難となるばかりでなく、ことばでのコミュニケーションも難しくなる。人相手の職業である場合、職場への復帰は大変な努力が必要となる。また、子どもの場合には、出生直後からコミュニケーション障害を持ち、それと共に成長していかねばならず、子どもの育ちや親の育児は大変なものとなる。つまり、コミュニケーション障害を持つということは家庭生活や学校生活、そして職業生活にさまざまな深刻な問題が生ずることを意味している。

    障害の発生率
     さて、こうしたコミュニケーションや食べることに障害を持つ人々は、日本でどれぐらい生活しているのだろうか?日本ではその実数の調査は行われていないが、諸外国では大体人口の5パーセントといわれており、

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    食べることの障害
     人間が使っている発声発語器官は、もともと摂食や呼吸のための器官である。したがって発声発語器官に障害を持つ人々は、食べることへの障害=摂食嚥下障害を持つ人々が多い。食物を飲み込もうとするとむせてしまったり、誤嚥といって気管に食物が混入し、放置すると肺炎になり命まで落としかねない危険な状態もある。摂食=食べることとは食物を口腔で咀嚼し食塊を形成し、咽頭での嚥下を経て食道・胃へと送り込む一連の動作である。これは人間の生命維持を目的とする活動であると同時に、「食文化」と呼ばれるように人間の場合、社会的・文化的維持でもあり、人生の大きな楽しみの一つである。このように重要な活動が障害受けることは、人々の毎日の生活の質(QOL)が低下することを意味する。
     言語聴覚士はもともとコミュニケーション障害を主たる対象としてきたが、口腔の解剖や運動に専門的知識をもつことから摂食嚥下障害へもアプローチを広げている。場合によっては対象者の命にかかわる危険な仕事であるが、それだけに責任のある重要な仕事だ。
    コミュニケーション障害
     コミュニケーション障害は大人では病気、事故などがさまざまな原因...

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