相談援助演習2

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    『相談援助演習2』
    「「インテーク」から「終結とアフターケア」までの一連の相談援助過程における諸概念について概説しなさい」

    資料の原本内容

    『相談援助演習2』
    「「インテーク」から「終結とアフターケア」までの一連の相談援助過程における諸概念について概説しなさい」
     相談援助のプロセスは理念上、以下の10段階に分けられる。ただし、実際にはこの順序どおりに進むわけではないことには留意しておく必要がある。渾然一体となっていたり、アセスメントして新たな問題が把握される場合がある。    
     プロセスは、①ケース発見、②受理面接(インテーク)、③問題把握、④ニーズ確定、⑤事前評価(アセスメント)、⑥支援標的・目標設定、⑦支援の計画(プランニング)、⑧支援の実施、⑨モニタリング、⑩終結、である。
     この一連のプロセスの初めの段階では、ラポールの形成に重点が置かれる。あるていど信頼関係が形成されると、問題の状況についての情報収集が行われる。それは、ソーシャルワーカーが一方的に聞き出すのではなく、クライエントとの共同作業によって行われる。クライエントの状況が把握されると、どのソーシャルワーク理論を用いて援助するかをソーシャルワーカーが決め、根拠を持った実践として援助が行われる。プロセスの初めから最後まで、ソーシャルワークの価値が実践を導き支えている。
     続いて、各過程の主なものについて述べる。
     ②インテークは,クライエントが最初に援助機関と出会う局面であり、援助者はクライエントの問題を的確に把握しその人にとって最も適切な機関を判断する場面でもある。インテークは、「取り入れること」、「受理」と訳すことができる。単なる事務的な受付と混同しないため、インテークという言葉が使用される。
     インテークでは、①主訴の提示として、申請者の主たる訴えに十分耳を傾け、その要求が何であるかを表明してもらい、的確に把握する。②ソーシャルワークとサービスの説明として、援助者と所属する機関や施設が提供できるサービスの内容と機能を情報として明示し、申請者の要求と関連させて理解と納得がいくようにわかりやすく説明する。③契約として、申請者の要求と、施設・機関の提供できる機能とが適合するか否かを検討しつつ、申請者による選択と解決に向けた協同の確認を行なう。
     クライエントは、不安直面する問題からもたらされる不安と、直面している問題について相談を持ち込もうとしている機関や施設の職員が対応してくれるかどうかの不安を抱いている。援助者はインテーク段階で利用者の話を傾聴し、この二重の不安を緩和する援助を開始する。
     インテークはたいていの場合1回であるが、ケースによってはその問題の全貌の把握にそれ以上の回数の面接を要する場合がある。しかし、第1回面接後、一応の問題の把握がなされなければならない。その理解した結果の判断が面接を重ねるにつれて変えられてもさしつかえない。クライエントはソーシャルワーカーが何をする人か、なぜ面接しているのか知らない場合もある。主訴に対してソーシャルワーカーは、どんな援助ができるか、またどんな役割をもっているかよく説明する必要がある。
     ③問題把握以降の段階では、主訴がニーズとして確定され、ソーシャルワークの援助の対象となる問題を把握する。このために、クライエントが抱える問題について、人と環境・その交互作用に着目して情報を収集する。
     ⑦プランニングの段階では、援助計画が立案される。援助計画によって、合理的で効率的な援助活動の展開が期待できる。また、目標の達成度や効果の測定、事後評価などを可能にすることができる。計画の柔軟性、実行可能性、具体性が目指される。
     ⑨モニタリングとは、支援開始後の経過の観察・点検のことである。実施された介入が、計画どおり進められているかについて判断する。場合によって、再アセスメント、プランの修正の必要が生じる。援助過程を終了させるか継続させるかを見極めていく。

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