S0534 教育相談の研究
学校カウンセリングの意義、方法および今後の課題について述べなさい。
相談や指導といったことは、今日に至るまで学校現場においては、生徒と教師の間で日常的に行われてきたものであった。しかし社会が複雑になるにつれ、不登校・いじめ・非行といった生徒の問題行動は増加し、深刻化している。また、それと並行して、生徒の問題行動の根源が時代の移り変わりと共に多様化し、突然、教師に暴力を振るうなどといった「キレる生徒」も出てきている。このように感情を上手くコントロールできない生徒や、自分の気持ちを上手く表現できない生徒を理解しきれないと訴える教師も増加している。この状況では、教師と問題を引き起こす生徒との間に、充分な信頼関係を構築することは困難である。すなわち、学校の役割が生徒の学びの場としての充分には機能しなくなっているのである。心に不安を抱えたままで、学校教育課程の枠にのることのできない生徒が増加している今日において、生徒の心を理解し、また心の成長を支援し、生徒を円滑に教育の枠にのれるようにするためには、学校カウンセリングが必要不可欠である。
カウンセリングは大きく分け...