人間行動学概論レポート
1.人間行動学とは
人間は行動する存在であり、それゆえ人間の生活上にはさまざまな人間行動を見ることができる。それぞれの人間行動には意味や動機が内包されており、それは他者との関係性のなかで行われるものである。それではある人間行動が行われる場合、その人間行動はなぜ行われるのか。そこにはどのような意味や動機が含まれていて、どのような他者との関係性のもとにあるのか。人間行動学では、これらの疑問を明らかにするために「人間」「社会」「文化」という3つの概念を用いる。つまり人間行動学とは、人間行動を「人間」「社会」「文化」の三項関係から理解・解明・考察する学問である。
人間行動学においては、「人間」をパーソナリティの側面から捉える。パーソナリティとは個人の行動に見られる一貫した傾性を意味し、それは個人の属する「文化」の影響を大きく受ける。個人は成長していくなかで学習を通して「文化」を内面化させていく。これによって「社会」のなかでの生活をスムーズに行うことが可能となり、個人は社会化の過程を経ることとなる。個人は社会化されることにより、そ...