管摩擦によって失われるエネルギーを評価することにより、円管取り付け時におけるタンクからの液体流出速度を解析的に予測する。また理論値と実験値を比較し生じる差について考察する。
理論値と実験値の液面高さを見やすくしたものが、図2と図3である。
理論値と実験値のh0とv4との関係を示したグラフが図4である。理論値と実験値に差が生じるのは、理論値には考慮されていない管内の摩擦損失によるものである。
最後にレイノルズ数とλをグラフにしたものが図5である。このグラフはムーディー線図と呼ばれている。図6は本に載っていたムーディー線図である。図5、図6、から考察すると、今回の実験では、乱流と層流が混ざりあって発生していると思われる。これは実験装置が簡易なためであると考えられる。
今回の実験でミラー周りの風と速度との関係は観察できなかった。しかし、ミラーの後ろでは風が流れていないことが分かった。
スクリーンの周りでは速度を上げていくほど自分にかかる風量が減ることがわかった。
今まではスクリーンが本当に風除けになっているのか分からなかったが、今回の実験で風邪の流れを目で見ることができたので、スクリーンのありがたみが分かった。
ECP ⅠA
流体力学実験・解析
実験施行日 2002/6/28
目的
管摩擦によって失われるエネルギーを評価することにより、円管取り付け時におけるタンクからの液体流出速度を解析的に予測する。また理論値と実験値を比較し生じる差について考察する。
実験装置
図1.に示す装置を使った。
図1.実験装置
理論
まず、記号の定義をする。
d :円管内径
g :重力加速度
h :液面高さ
l :管路長さ
p :圧力
Re: :レイノルズ数
v :流速
Δh:圧力損失ヘッド
Δp:圧力損失
λ :摩擦損失係数
ρ :密度
ν :動粘度
添字
1,2,3,4:計測位置
u :上流
d :下流
管摩擦を無視するとトリチェリの定理が適用できる。したがって、液面0と出口4の間でベルヌーイの式を立てると
(1)
ただし、液面、出口とも大気圧であると考えれば
よって出口速度は(1)式から
で求められる。
管摩擦損失をΔpとし、液面0と出口4の間でベルヌーイの式を立てる。
結局、
ただし、Δpは
(2)
ところで、管内流をHagen-Poiseulle流れと仮定すると流速分布と圧力勾配の関係が求まり、管摩擦係数...