日本における1960~70年代初期にかけての社会の現代的成熟と社会福祉の展開について説明せよ。
社会福祉は、1960~70年代初期にかけて、大きな発展がされたと考えられている。社会の成熟と社会福祉の展開を考えていく。
1960~70年代初期は、高度経済成長期であり、社会も大きく変化した。それにともない、社会福祉も発展を見せたのである。高度経済成長は、1995~57年の31ヶ月間という神武景気を最初にして、1970年代初頭にまで続く高度経済成長期を迎えるのである。この高度成長によって、①農業人口の減少から兼業農家の増加②工業部門の、石油化学・電機産業の変化③自動車・カラーテレビによる、景気のけん引等があるなど、産業構造が大きく変化し、社会の現代化をすすめる構造変化が一挙に進んだ。
高度成長期は、1955~74年に国内総生産がマイナスに転じるまでの、約20年間のことをいう。日本の経済成長率は年率10%という驚異的なものであった。
産業構造が大きく変化したことによって、賃金生活者の割合は7割に達し、農村の兼業化が進んだ。それと同時に都市化も急速に進んだのである。農村部では、高齢化と過疎化...