科目最終試験に向けて、「教育相談の研究」の過去問6題の模範解答を、教科書等に沿って、まとめたものです。
問題は、
「自我と超自我の発達的問題とカウンセリングについて述べよ。」
「青年期(中・高校生)の心理的諸問題とカウンセリングについて述べよ。」
「発達援助的カウンセリングの意義と方法について述べよ。」
「中・高校生の進路相談の意義と方法について述べよ。」
「教師による教育相談(学校カウンセリング)の取り組み方について述べよ。」
「青年期(中・高校生)における人間関係のトラブルとカウンセリングについて述べよ。」
です。
学習をする際の参考にしてください。
Z1110「教育相談の研究」科目最終試験
・自我と超自我の発達的問題とカウンセリングについて述べよ。(教科書P13~P29)
わたしたちの心の中には三重の構造すなわち「理想の姿を求める心」「快楽を求める心(快楽原則)」「そのどちらかを選び自分の行動を決定する心(現実原則)」があり、フロイトは、それぞれを「超自我」「イド」「自我」と名付けた。
この快楽を追及する心(イド)は、生まれながらに備わっており、善悪を知らず、道徳を知らず、相手のことを考えない。満一歳までの乳児期の乳児の心は、全てイドによって満たされている。
乳児が自力歩行が可能となり、言語を獲得すると、幼児期に入り、無条件でイドを満足させられなくなる。イドの欲求を満足させるためには、自分がどう行動すればよいかを学ぶようになる。つまり外界を知覚し、学習を始めるのである。常に自分に有利にするために、自分の行動を判断し決定するのが「自我」である。
「自我」は「イド」と現実の中を取り持つために外界を知覚し、どう行動すればよいかを考える。その意味で「自我」は、そもそもは「イド」の最も外界に近い領域に作られたイドの一部ということが出...