国学の歴史と日本文学研究の歴史を調べ、その類似点と相違点、および、問題点についてまとめよ。
まず、国学とはどのようなものであろうか。
国学の歴史は江戸時代、徳川幕府の封建的支配体制を整えるのに都合が良かった儒教の影響が強まり、これに反発した人たちにより誕生することとなった。外来文化の影響を受ける以前の、日本本来の固有の文化・精神を明らかにしようとする風潮が高まっていき、その中で生まれたのが国学であった。国学の代表的な学者として、契沖、荷田春満、賀茂真淵、本居宣長などが挙げられる。
国学の研究手段としては、古典を研究することであり、古典をその時代のままに解釈すべきであると考えられたのであった。
契沖は、古典を研究するには、古典をその時代のままに解釈するべきであると考えた。つまり、古典を解釈しようとするには、後世の書物によらず、古典の時代の書物によって解釈しなければならないと文献的方法を取ったのである。(テキスト43~44頁)
また、『万葉集』などの古典研究を行った荷田春満は、
彼は、古語を明らかにして古義を知り、古義を明らかにして古学を起こそうとした。すなわち、古典の研究を通して、日本...