アルキル化剤
抗がん剤の種類
・分子標的薬
・アルキル化剤
・代謝拮抗剤
・植物アルカロイド
・抗がん性抗生物質
・プラチナ製剤
・ホルモン剤
・生物学的応答調節剤
アルキル化剤とは?
・最初の抗がん剤。1940代にリンパ腫に対しDNAをアルキル化するナイトロジェンマスタードを治療に用いた。
・さまざまながんに対して幅広く用いられている。
・増殖相にある細胞に対する作用が強い。
・投与法としては、注射、点滴、経口投与がある。
・濃度依存性の効果を示す。
アルキル化剤とは?
~代表的なアルキル化剤~
・シクロホスファミド(エンドキサン、塩野義製薬)
・ニムスチン(ニドラン、第一三共)
・プロカルバジン(塩酸プロカルバジン、中外製薬)
・ダカルバジン(ダカルバジン、協和発酵工業)
・イホスファミド(イホマイド、塩野義製薬)
・テモゾロミド(テモダール、シェリング・ブラウ)
・ブスルファン(ブスルフェクス、キリンファーマ)
・メルファラン(アルケラン、グラクソ・スミスクライン)
・ラニムスチン(サイメリン、田辺三菱製薬)
アルキル化剤とは?
~シクロホスファミド~
現在、世界中で最もよく用いられ
ている抗がん剤の一つ。CAV療法や
CHOP療法などの中心薬剤として使
われるほか、単独で用いられることも
ある。ほとんどのがんの種類に用いられる。
多剤併用や大量療法で使われること
が多く、併用療法のみのがんもある。
アルキル化剤の主な作用部位
・脳腫瘍
脳血液関門の通過
・乳がん
CMF療法、CAF療法
・子宮がん
子宮体がんに対して多剤併用療法
・多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、白血病
血液系がんに対する効果
アルキル化剤の作用機序
反応性の高い陽性荷電中間体を生成
核酸のアルキル化
DNA二重鎖間の架橋・異常塩基対形成
DNAの複製及びRNAの転写が阻害
細胞に対し致死的効果を与える
アルキル化剤の作用機序
~ナイトロジェンマスタード~
なぜ、抗がん剤は有用なのか?
・腫瘍を縮小・消失させたり、増殖を抑えることで、延命をはかることができる。手術の必要がない。
・術後の再発防止手段として使用できる。
・全身に効果を発揮し、転移したがんに使えるものがある。
・抗がん剤によっては、疼痛を緩和または除去する効果がある。
なぜ、アルキル化剤は有用なのか?
・選択性が低く投与法が多彩なので、様々ながんに対して使用できる。
・血液脳関門を通過しやすい種類があり、脳腫瘍に使用できる。
・併用療法に利用できる。
・経験則が豊富である。
これからの使い方
→副作用の軽減
・抗酸化剤を組み合わせて用いると、生体内(in vivo)において、相乗的に抗腫瘍効果が高められる。
・他種の薬剤や放射線療法との併用によって
副作用を軽減し効果的に治療できる。
・アルキル化剤はDNAに直接作用し、様々な部位のがんに使用できる。
・臨床の現場で頻繁に使用されている。
・濃度依存的に作用し有効性が高い。
・副作用が軽減した例が報告されている。
まとめ
アルキル化剤は非常に有効な抗がん剤である!
<参考資料>
・NEW薬理学(改訂第5版)加賀千賀子・加藤隆一、南江堂
・創薬科学、北泰行・平岡哲夫、東京化学同人
・Lippincott’s Illustrated Reviews:Pharmacology
4th edition Richard A Harvey・Pamela C Champe、
Lippincott Williams & Wilkins
・ http://www.apha.jp/top/shiryou/gan/gan.htm
・ http://www.anticancer-drug.net/
・ http://pharmacy.client.jp/kougan5.html
・ http://www.gsic.jp/
・ http://www.1kampo.com/topics-6b.html
・weblio.jp
・ Lamson DW, Brignall MS. Antioxidants in cancer therapy; their actions and interactions with oncologic therapies. Altern Med Rev 1999;4:304-329.
1