コーチングとプレゼンテーションを取り入れた授業方法

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資料紹介

本論文では授業の改善のために、授業をプレゼンテーションと捉えてその効果的な手法について論じる。Benesse教育研究開発センターが2007年に、大学生を対象として大学満足度の調査を行った中の、授業における「わかりやすさ」「一体感」の満足度が低いというデータを問題意識として捉え、その解決方法が「双方向性の向上」にあると捉えて議論を展開する。
 本論文での目的は2つあり、1つ目は授業において、特に講義型の授業において双方向性を向上あるいは獲得するための手法について、プレゼンテーションの手法とコーチングの手法を用いて効果的な手法についての考察を行い、まとめることである。また2つ目に、それらの手法をチェックシートのように有用性の高い形式にまとめることで、今後の課題としての実証研究の材料として利用でき、実際の授業運営で参考になるようにまとめることである。
 その対象となるのは、講義形式の授業である。本論文では授業の目的を学生育成であると再認識し、その目的を情報や知識の伝達のみならず、学生が授業外で学習行動などを行うように誘起することにまで設定する。そして、プレゼンテーションの形式と目的と、授業の形式と目的の共通性、さらには授業の持つ学生育成行為という目的と、企業の人材育成におけるコーチングという行動誘起手法の目的の共通性から、授業はコーチングを取り入れたプレゼンテーションであると捉えて考察していく。
 考察の方法は、プレゼンテーションとコーチングに関する書籍や論文から双方向性の向上に関与する手法や技術、視点を抽出し、授業にどのように応用できるかを考察していくというものである。具体的には、まずプレゼンテーションとコーチングそれぞれについて双方向性を向上させられる技術などに関して、どのように双方向性向上に寄与し、どのように授業へ応用することが出来るかを考察する。そして授業の構成を発表前・発表中・発表後に分けてそれぞれの部位で、考察した双方向性を向上させる手法について具体的に応用していく。主な視点は発表者と聴衆との目的の共通性が高められているかという点と、相互に反応を処理し合うことで、対話のように両者の反応が授業に反映される方法がとられているかという点である。
 考察の結果、授業において双方向性を向上あるいは獲得するためには、幾つかのポイントがあるという結論に至った。聴衆と発表者の目的を一致させること、聴衆の反応を解釈して発表者は絶えず発表方法や内容を発表中に修正していくこと、発表内容を伝えようと努めているということを聴衆に伝えて感じ取ってもらうこと、発表者と聴衆の両者から相互にフィードバックを行うこと、などである。

資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

プレゼンテーションの効果的手法について
〜授業現場をプレゼンテーションと捉えて〜
要旨
 本論文では授業の改善のために、授業をプレゼンテーションと捉えてその効果的な手法について論じる。Benesse教育研究開発センターが2007年に、大学生を対象として大学満足度の調査を行った中の、授業における「わかりやすさ」「一体感」の満足度が低いというデータを問題意識として捉え、その解決方法が「双方向性の向上」にあると捉えて議論を展開する。
 本論文での目的は2つあり、1つ目は授業において、特に講義型の授業において双方向性を向上あるいは獲得するための手法について、プレゼンテーションの手法とコーチングの手法を用いて効果的な手法についての考察を行い、まとめることである。また2つ目に、それらの手法をチェックシートのように有用性の高い形式にまとめることで、今後の課題としての実証研究の材料として利用でき、実際の授業運営で参考になるようにまとめることである。
 その対象となるのは、講義形式の授業である。本論文では授業の目的を学生育成であると再認識し、その目的を情報や知識の伝達のみならず、学生が授業外で...

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