「ユネスコ、OECD、ローマクラブの生涯教育論の特徴、
および日本における生涯教育論の導入と展開について論述
せよ。」
「生涯教育」(lifelong learning)という言葉が世界的に注目されることになったのは、1965年12月にフランスのパリで開催されたユネスコの成人教育推進国際委員会にて、ユネスコの成人教育部長であったポール・ラングラン(Paul Lengrand)が出したワーキングペーパー「永久教育」の中で生涯教育の理念を新たに提唱したのである。
現在では、生涯教育を「lifelong education」と呼ぶが、英語で正確に訳すと「lifelong integrated education」と呼ぶ。「integrated」とは統合という意味である。つまり、ラングラン氏は、人は誕生した時から死に消えるまでの一生涯にわたって、それぞれ合った段階で、継続的に教育の機会「時間的(垂直的)統合」を確保されるべきであり、その学習の機会を学校や地域社会、職場など、あらゆる場面において教育の調和と統合「空間的統合(水平的)」を図られるべきであると主張した。この「時間的統合(垂直的)...