1. 学習用プリントを参考にして、90年代半ばまでの日本型雇用システムと進路選択・進路指導の関係について、整理して論ぜよ。
2. 教科書・学習用プリントを参考にして、これからの進学指導のあり方について自分の考えを自由に論ぜよ。
1. 学習用プリントを参考にして、90年代半ばまでの日本型雇用システムと進路選択・進路指導の関係について、整理して論ぜよ。
日本の雇用システムの特徴として、第一に「終身雇用」として、入社すると定年までよほどのことがない限り働き続けることが、労使の暗黙の了解によって成り立っていた。また、大筋では解雇なしで雇用は保障されてきた。民間大企業と公務員の分野でより強く保障され、零細企業では保障は危うく、中小企業はその中間であった。
「採用」としては、企業は、3月に卒業する生徒・学生を毎年定期的に4月に一括して採用してきた、中途採用などは例外的なケースとして扱われてきた。
入社した社員は、企業による福利厚生によってある程度の生活を保障されつつ、研修等の企業内教育によって企業に必要な技能や知識の獲得を行なっていく。企業内教育で培われる能力は、ここの企業に独特のもので、他の企業にはあまり焼くたたない場合も多く、なかなか他の企業に移ることは難しかった。また、昇進=出世は内部の人間に限定されるのが普通であり、この内部昇進の階段を徐々に上がっていく秩序が年功制と能力主義だったのである。こうした福利厚生や賃金...