日大通信教育部 A判定合格リポート
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文 学
0017(分冊2)
芸術を大きなジャンルとして空間芸術と時間芸術とに分けることができる。空間芸術とは、物質的材料を用いて空間に一定の形を表現する芸術をいい、具体的には絵画や彫刻などをさす。一方時間芸術とは、時間的な発展・継起・運動を特徴とする芸術を指し、音楽や映画、文芸などを意味する。ここでは空間だけで一瞬でそのすべてを表現できる絵画などの美術と、ある一定の時間をかけて鑑賞する文学との違いを考察する。
一般に芸術は表現者側の活動と捉えられがちであるが、その場合、表現者が鑑賞者に働きかけるために取った手段、媒体、対象等の作品の美的価値やその過程を芸術と呼ぶ。表現者が鑑賞者に伝えようとする内容は、信念・思想・感覚・感情など様々である。
この芸術を表現者が一定の枠内に収まった表現方法を用いた場合に分類すると、美術の分野では絵画・陶芸・彫刻・写真・書道・華道などが考えられる。いずれも道具を用いて
二次元又は三次元の空間に形を表現し、その形・色・素材の質感を通して視覚的に又は触覚的に一瞬で表現することができる芸術であるといえる。
それに対し...