ブリジットは、30代の女性で、1990年代のイギリスを生きている。この頃イギリスの女性には、1960〜70年に起こった第二次フェミニズムの「Free sex」の考え(女性は処女でなくてもよい)が一般化し、同時に「女性は結婚しなくてもよいのだ」という考えも広まった。そして、「男女共同参加」が導入され、女性も男性と同じように働けるという「経済的自由」を手に入れた時代だった。
ブリジットは、出版会社に勤めていた。「女性の経済的自由」を手に入れた、自立した一人の人間だった。そして1990年代の女性らしく生きていたので、処女ではなかった。「sexを女性も楽しむ」ことが一般化していたため、「処女」イコール『モテナイ』となり、イコール「恥」となってしまうから、おそらくブリジットも、さっさと処女を捨てたのだろう。
経済的に自由で、sexも楽しんできたブリジットだったが、30を過ぎ「結婚しなくてもよい」という考えは受け入れられなくなったようだ。彼女は「淋しく一人で死に、発見は何週間も経った後だった」という人生の結末は、「絶対に嫌だ」と思っていた。これはブリジットがまったくの新しい考えの人間ではないことがうかがえる。
ブリジットは結婚につながるような「本物の愛を持った彼氏」を作る為に努力をする。1つはダイエット。ダイエットはおそらく、「美しくなる為」だろう。しかしなぜ美しくなければいけないのだろう?
1003027
黒澤 亜由美
ブリジット・ジョーンズのイギリス
ブリジットは、30代の女性で、1990年代のイギリスを生きている。この頃イギリスの女性には、1960~70年に起こった第二次フェミニズムの「Free sex」の考え(女性は処女でなくてもよい)が一般化し、同時に「女性は結婚しなくてもよいのだ」という考えも広まった。そして、「男女共同参加」が導入され、女性も男性と同じように働けるという「経済的自由」を手に入れた時代だった。
ブリジットは、出版会社に勤めていた。「女性の経済的自由」を手に入れた、自立した一人の人間だった。そして1990年代の女性らしく生きていたので、処女ではなかった。「sexを女性も楽しむ」ことが一般化していたため、「処女」イコール『モテナイ』となり、イコール「恥」となってしまうから、おそらくブリジットも、さっさと処女を捨てたのだろう。
経済的に自由で、sexも楽しんできたブリジットだったが、30を過ぎ「結婚しなくてもよい」という考えは受け入れられなくなったようだ。彼女は「淋しく一人で死に、発見は何週間も経った後だった」という人生の結末は、「絶対に嫌だ」と...