39渡る世間は金ばかり(刑法事例演習教材)

閲覧数3,324
ダウンロード数11
履歴確認

    • ページ数 : 5ページ
    • 会員660円 | 非会員792円

    資料紹介

    刑法事例演習教材の答案を作成してみました。答案上気になる点についてはコメントを付けてあります。参考までに。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    刑法事例演習教材
    39 渡る世間は金ばかり
     乙の罪責
     乙は、B信用金庫C支店長でありながら、甲に対し、回収の見込みがないのに、無担保で1000万円の融資 を行った。この行為により、乙には、背任罪が成立するのではないか(247条)。
     背任罪の構成要件は、①他人の事務処理者、②任務違背行為、③図利加害目的、④財産上の損害である。
    本件では、乙は、B信用金庫C支店長として、その業務である融資等の事務を行う者であるから、①他人の事務処理者といえる。また、回収の見込みなく、無担保で融資をすることは、支店長に与えられた裁量の範囲を超えるものであり、②任務違背行為といえる。
     では、③図利加害目的は認められるか。その意義が問題となる。
    図利加害目的とは、自己または第三者の利益を図る目的または本人に損害を与える目的 をいう。このような目的が背任罪の要件とされるのは、このような目的による行為は、背任罪の保護法益である、本人と事務処理者との信任関係および本人の財産を害する危険が大きいと考えられるからである。もっとも、事務処理行為が本人の利益だけでなく行為者や第三者の利益のためになる場合や、本人の財...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。