はじめに
近年、Amazon・esBooksなどのネット書店に目がゆきがちである。そこで書店や出版社はインターネットを取り入れたBtoBの仕組みをいろいろ構築し、対応にあたっている。ここでは書店・出版社の取り組みからネット書店にはない良さを取り上げて今後の書店・出版社のあり方として述べたい。
1. 卸のシステム
出版業界では7 年連続で市場規模が前年割れしている。その中で3 年連続の増収を果たしている元気のいい取次として知られるのが、株式会社大阪屋である。ここでは最適配本を実現するための仕組みとして、NET Frameworkを活用した情報共有基盤が構築されています。取引のある書店に対しては「.NET 流通システムモデル」に準拠した POS 端末を提供している。ここから販売データをリアルタイムで株式会社大阪屋側のサーバーに集約することで、書店と株式会社大阪屋の両方が販売や在庫に関する情報を活用できるようにしている。データ通信は、インターネット上でXMLデータをやり取りすることで実現。この部分のセキュリティをWS-Securityで確保するなど、最先端のテクノロジーが積極的に活用されているのである。
最適配本をいかにして実現していくかが、この業界における長年の課題である。そのためには、今どの商品が売れているのかを知り、書店在庫が今どのような状況なのかを管理する必要がある。株式会社大阪屋はこの要求を満たすために「Web-OPAS」を構築した。これは、書店のレジ (POS 端末) と大阪屋のサーバーシステムをオンラインで接続することで、書店の販売状況と在庫状況をリアルタイムで把握できるようにしている。
サービス経営
「ネット書店にはない良さで売る」
はじめに
近年、Amazon・esBooksなどのネット書店に目がゆきがちである。そこで書店や出版社はインターネットを取り入れたBtoBの仕組みをいろいろ構築し、対応にあたっている。ここでは書店・出版社の取り組みからネット書店にはない良さを取り上げて今後の書店・出版社のあり方として述べたい。
卸のシステム
出版業界では7 年連続で市場規模が前年割れしている。その中で3 年連続の増収を果たしている元気のいい取次として知られるのが、株式会社大阪屋である。ここでは最適配本を実現するための仕組みとして、NET Frameworkを活用した情報共有基盤が構築されています。取引のある書店に対しては「.NET 流通システムモデル」に準拠した POS 端末を提供している。ここから販売データをリアルタイムで株式会社大阪屋側のサーバーに集約することで、書店と株式会社大阪屋の両方が販売や在庫に関する情報を活用できるようにしている。データ通信は、インターネット上でXMLデータをやり取りすることで実現。この部分のセキュリティをWS-Securityで確保するなど、...