地域振興政策としての「道の駅」の現状
-奈良県を事例として-
研究の目的・方法
今日の中山間地域では、過疎化が進み、活気が失われていった。全国的に「道の駅」の多くは中山間地域に立地し、奈良県においても同様である。それは、道の休憩所として始まった「道の駅」が、近年では街の活気を取り戻す地域振興策として全国で取り入れられているからである。本研究では、奈良県を事例として、利用者への聞き取り調査、運営者へのアンケート調査を基に、地域振興政策としての「道の駅」の働きと、克服すべき問題点について考察する。
「道の駅」の制度と概要
中山間地域問題と「道の駅」の直売所
奈良県の「道の駅」の特徴と課題
持続的な「道の駅」の発展を目指して
「道の駅」の制度と概要
「道の駅」登録数
103箇所(平成5年)→858箇所(平成19年現在)(図1)
→現在も多数建設中。今後更に増えていく。
「道の駅」制度の創設(表1)
「道の駅」の発想→市民団体が「道路にも鉄道の駅のような憩える場を」と提唱
中国地域づくり交流会のシンポジウムの中で同様の提案がなされたことが始まりである(建設省道路局,1993)。
その後、山口...