界面重縮合によりナイロン66を合成する.融点と赤外スペクトルを測定することで生成物を同定する.
生成物の融点を測定したところ,融け始めが256℃,完全に融解したときが263℃だった.また,赤外スペクトルの測定結果(図1)から,この生成物にはアミドが存在すると分かった.N-HやC=Oの吸収がやや低波数側だったのは,試料を溶液ではなく臭化カリウムディスクで測定したためだと考えられる.
ナイロン66の融点の文献値は260℃であることと考え合わせると,この生成物はナイロン66と同定できる.
界面重縮合によるナイロン66の合成
1.目的
界面重縮合によりナイロン66を合成する.融点と赤外スペクトルを測定することで生成物を同定する.
2.実験
2.1〈試薬〉ヘキサメチレンジアミン 1.55g(0.013mol)
塩化アジポイル 2.44g(0.013mol)
水 70mL
四塩化炭素 70mL
カセイソーダ 1.1g(0.028mol)
2.2〈器具〉ビーカー(100mL,200mL)
ピンセット
空き缶
針金
2.3〈方法〉
(ⅰ)ナイロン66の合成
①ヘキサメチレンジアミン1.55gとカセイソーダ1.1gを100mLビーカーに...