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道徳教育と道徳の時間の目標
道徳教育の目標
小学校学習指導要領において、道徳教育は「学校の教育活動全体を通じて行うもの」と記されている。小学校では週に1時間、道徳の時間が設けられているが、道徳はその時間だけで教えられるものではない。また、「道徳性の育成が図られる配慮しなければならない」ともある。つまり、道徳教育の目標とは、「学校の教育活動全体を通じて道徳的な心情、判断力、実践意欲と態度などの道徳性を養うこと」なのである。
近年、家庭や地域の教育力が低下してきているといわれるように、人間としての基本的な生活習慣や、対人関係を構築・維持していくための方法などを習得していない子どもが増加している。これからの道徳教育の課題は、広義の意味で、“生きる力”を図るものではなければならないと私は考える。“生きる力”とは、確かな学力、健康・体力、豊かな人間性の3つの能力から構成されていると解される。
しかしながら、ほとんどの学校では、道徳教育に力を入れている学校は少ないと考えられる。その理由としては、いくつか考えられるが、第一に、教師の間に未だに戦前の教育勅語に基づく「教化」型の修身教育に対するアレルギ...