12
乳幼児における精神保健について述べよ。
1、はじめに
精神保健は、精神的病気や不健康状態に適切な治療を施し、発生を予防し、より積極的に精神的健康を増進させることを目的とする。
人は、生まれてから環境の変化の中、刺激を受け、耐えながら新しい世界に積極的に適応をしていく。発達心理学でも、今まで知られている以上に新生児が環境の刺激を受けそれに反応し、受け身の存在でないことがわかっている。しかし、乳幼児期は、環境の影響を最も多く受ける時期でもある。乳幼児が、心身共に健康に発達成長するには、生活の全てを委ねている養育者の影響が大きい。つまり、乳幼児にとって、養育者と生育環境が健康的であることが望ましい事がわかる。
実際の保育園で、「気になる子」と言われる子ども達の中に、養育環境や養育者の養育態度によって、発達が阻害され、心が不健康な子どもに出会うことがある。虐待を受けているケースもあるが、親が適切な対応を出来ていないケースもある。乳幼児期は、育児環境や親への適切なアドバイスなども必要になる。そのためには、子どもの心をどのように捉えていくかが大切になる。以下に子どもの心の問題の...