切 断
訓練用仮義足と仮義足¹⁾,²⁾
わが国の健康保険制度では義足(仮義足に対し本義足ともいう)は保険の対象にならないが仮義足は訓練用としてその対象となる.しかし原則的にひとつしか認められないので,何回もソケットを作り直すことはできない.仮義足は本義足を念頭において処方することが原則である.また仮義足を装着し訓練を行い,そこから得られたソケットや義足のアライメントなどに関するすべてのデータは本義足作製時に活用し、なければならない.仮義足の処方に先立ち切断端だけではなく,切断者について評価すること,義足の種類やソケット,継手や足部など部品の種類や特徴についての知識が必要である.また,図1に示したような因子を十分に考慮しなければならないがここで最も大切なのはどこまで切断者のニーズに答えられるかである.
図1 義足処方の決定因子²⁾
2,義足の種類¹⁾
義肢をその構造で分類すると次の二つに分けら
れる.
①穀構造義肢(exoskeletal prosthesis)
外骨格義肢ともよばれ,外表面の壁で義肢にかかる外力を支...