変形性股関節症患者(人工股関節置換術後)における情報分析・考えられる看護診断をまとめたものです。
授業で取り扱った例なので、実際の患者さんのデータではありませんが、実習・授業などに役立つと思います。
<取り上げた看護診断>
・人工股関節置換術および術後の筋力低下に関連した身体損傷リスク(脱臼)
・起立性低血圧・下肢筋力の低下に関連した転倒リスク状態
・入院治療による身体的・精神的変化に関連した便秘
<患者概要>
患者は80歳代の女性。2年前より膝関節・股関節の痛みが生じる。今年1月にX線検査により変形性股関節症と診断され、3月に右人工股関節全置換術を施行した。現在、術後2週目であり、回復は順調である。毎日30分、リハビリ室で筋力トレーニングを実施している。
後期高齢者であるが理解力・認知力に問題は見られない。ただし、物忘れをすることがある。
情報 分析・解釈 <健康知覚-健康管理>
・変形性膝関節症治療のため、右人工股関節全置換術
を受けた(後方)。
<活動-運動>
・P:72回 Bp:102/54mmHg
・術後、安静臥床が続いていたため、筋力の低下がみ
られる。
<認知-知覚>
・同じことを繰り返し聞いてくる。説明すると理解で
きる。
・視覚、聴覚に問題なし。
患者は2年前より膝関節や股関節の痛みを訴えており、今年1月にX線検査により変形性股関節症と診断を受け、3月に右人工股関節全置換術を受けた。後方から人工関節を挿入したため伸展・外転位が禁忌肢位となっている。
術後、安静臥床が続いていたため、筋力の低下がみられる。現在、リハビリルームでの筋力トレーニングを行っているが、入院...