(教育原理)教育方法の原理として必要ものをまとめて述べよ。
長い人類の文化や社会の歴史を通して変遷してきた教育の様態や方法から、望ましい教育の方法を規定するものとして、幾つかの原理を引き出すことができる。子どもの教育をより有効に実践するために、考慮されなければならない教育方法の原理について述べたい。
1、直接経験の原理
未開である人々や乳幼児の学習のほとんどは、教育の原型ともいえる、生活や経験することによって学ばれる。人間の文化は、直接経験の結果が客観化され、具体的なものが抽象化されて知識や技術の体系として形づくられ存続されるのである。
しかし、社会の進歩に伴い、直接経験による教育だけでは及ばず、より直接経験に類似した形で間接経験による教育も行われるようになっている。
教師は、言語主義の教育という伝統的な教育方法を常に反省し、可能なかぎりの直接経験と、間接経験の有効利用によって、子どもの生活とより密接に統合した教育を進めていかなければならない。
2、自発的自為性の原理
子どもは好奇心が非常に強く、絶えず何かを求め活動している。教育は、このような「自発的自為性」や「自...