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戦前期日本における重化学工業の発展について、具体的な産業を挙げて論じる

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日本経済史 分冊2 

戦前期日本における重化学工業の発展について、具体的な産業を挙げて論じなさい

鉄鋼業 造船業 化学工業 電力業 自動車工業 以上三つ以上選択

重化学工業はこれまでの欧米資本主義の輸出攻勢の圧迫をうけ、少数の産業を除けば国内市場を確保することもできないでいたが、第一次世界大戦の影響で重化学工業製品の輸入が途絶・減少したため、国内の重化学工業の全面的展開の機会がおとずれた。

具体的にまず鉄鋼業を挙げる。

日本における近代製鉄業は1857年に始まる。日清戦争を契機として鉄鋼需要が激増してくると、その期間の好景気による企業勃興で民間資本が成立しても、到底賄いきれるものでなく、ことに鋼材不足は日本の重工業の確立,

軍器生産の確立のうえからも緊急の課題となってきた背景の中で、日清戦争の賠償金をもとに1896年官営八幡製鉄所設立の公布がなされた。しかし、初めは故障続きで連続運転が軌道に乗ったのは1904年ごろといわれており、しかも開設初期に同所が生産し得たのは鉄道用線路ぐらいで、機械製造用の鋼鉄の生産などは望み得なかった。ところが、日露戦争のあたりからはずみがつき、日...

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