二重貯蔵記憶モデルと作動記憶モデルについて

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     認知心理学とは、私たち人間は、様々な知的な活動を行いながら生活をしている。知的な活動は、人間の心に備わっている心的機能、たとえば、経験した事柄を覚え利用する機能(記憶)、外界の必要な情報を取捨選択することで心的に利用できるようにする機能(注意)などによって支えられている。これらの知的活動を支える私たちの心の機能は、総称して「認知機能」と呼ばれ、メイヤーは、認知心理学の定義として「人間の心的過程や記憶構造を科学的に分析することにより、人間の行動を理解すること」と述べている。認知心理学は、比較的新しい分野であり、認知心理学に大きな影響を与えたのが、「情報処理モデル」の考え方である。情報処理モデルの考え方では、人間を一種の情報処理システム(コンピュータ)と捉え、人間の心的過程や構造をコンピュータ・メタファー(類推)によって説明することである。たとえば、「外界から刺激(情報)を目や耳といった感覚受容器で受け取り(入力)、心的な処理を通して、何らかの行動を行う(出力)」といった一連の流れを捉えることができるようになる。古典的な心理学では、記憶過程を「記銘」「保持」「想起」の3段階に区分していた...

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