民法(債権各論)-請負契約と所有権

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優、A評価。建物請負契約において、完成した建物の所有権は、注文者・請負人のいずれに帰属するか論じなさい。

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民法/債権各論
設問
建物請負契約において、完成した建物の所有権は、注文者・請負人のいずれに帰属するか論じなさ
い。

1)物の製作・完成を目的とする請負契約にお
いてはその製作物の所有権が誰に帰属するかを
決しなければならない。建物建築契約について
みれば、完成した建物の所有権は当初から注文
者に帰すのか、それとも請負人に一旦帰属した
後に注文者へ移転するのかが問題となる。
この問題に対して、先に結論を示せば、そも
そも請負人は注文者のために建物を作っており、
このような「注文者の所有となる建物を製作す
るという仕事の他人性が請負人の給付内容の特
徴」iである。
したがって、請負契約の性質及び当事者の意
思から考えれば、完成した建物の所有権は当初
から注文者が取得すると解すべきである(注文
者帰属説)。
2)この点判例は、材料の全部または主要部分
を注文者が提供した場合と請負人が提供した場
合に分けて考えている。すなわち、これを注文
者が提供した場合は、加工(246条2項)の規定
の適用はなく、所有権は原始的に注文者に帰属
する(大判S7.5.9民集11-824)とし、これに対
して...

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