民法3(債権総論)

閲覧数1,367
ダウンロード数3
履歴確認

    • ページ数 : 6ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    A・B間で特定の不動産について賃貸借契約を締結したが、その後、貸主であるAが当該不動産をCに売却し、Cが所有権を取得した。この場合における借主Bと買主Cの関係について、BがCに対してなし得る主張の観点から、その可能性を論じなさい。

    タグ

    民法登記問題判例物権権利契約売買債権所有権

    代表キーワード

    民法債権総論

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    A・B間で特定の不動産について賃貸借契約を締結したが、その後貸主であるAが当該A・C間の賃貸人の地位の移転の際に、Bに対して承諾が必要であるかが問題となる。すなわち、賃貸人たる地位の移転は、単に賃料等の賃貸人としての権利の移転だけではなく、目的物を使用収益させる義務の移転という側面も有するため、この点についての債権者である賃借人Bの承諾はいらないのか、ということである。

    まず、Bが借地権の対抗力を有していない場合は、賃貸人たる地位もAからCに移転しない。しかし、Bが借地権の対抗力を備えている場合には賃貸人たる地位は当然に移転すると解されている(最判平11.3.25裁時1240号7頁)。では、このように賃貸人たる地位が移転するとして、賃借人Bの承諾は必要であろうか。この点で、賃借人Bの承諾は、特段の事情のない限り不要と解すべきである。というのは、賃貸人Aの使用収益させる債務は目的物の所有者であればなしうる没個性的な債務であり、賃借人Bにとっては所有者が誰であるかは重要な問題とはいえないからである。また、賃借人Bにとってもそのまま使用収益できる方が有利ともいえる。

    一方で、新所有者Cが...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。