民事訴訟法

閲覧数1,251
ダウンロード数3
履歴確認

    • ページ数 : 6ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    XがYに対し、不法行為にもとづく損害賠償請求訴訟を提起した。その口頭弁論期日において、Xは「Yに過失があった」と主張したのに対し、Yは「過失があったことは認める」との答弁をした。この場合、Yの陳述が訴訟上いかなる効果を持つかについて論じなさい。

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    原告Xの主張を認める被告Yの陳述が訴訟上いかなる効果を持つかについては、被告Yの陳述が裁判上の自白として成立するか否かによって判断される。なぜなら、裁判上の自白が成立すると、自白された事実については、証拠によって立証(証明)する必要がなくなり、原則として自白を撤回することはできず、裁判所の判断も拘束する(弁論主義の第二テーゼ)からである。つまり、原告Xの主張内容と一致する被告Yの陳述は、裁判所を拘束する力を持つのかどうかということになる。

    民事訴訟法上にいう自白(裁判上の自白)とは、一方当事者が口頭弁論または弁論準備手続において行う事実の陳述であって、相手方によってなされる事実の主張と一致し、かつ、その事実に基づく法律効果が自白当事者に不利な訴訟行為を指す。ここでいう事実とは、主要事実でなくてはならない(弁論主義の第一テーゼ)。それは、自白の効力が弁論主義を根拠とするものであり、その対象も権利関係を直接に基礎づける主要事実に限定されるのが原則となるからである。このように、事実が自白の対象となりうること、逆に、法規の存在または解釈が自白の対象となりえないことについては疑問の余地はない。...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。