西洋法制史

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    古典法とユスティニアヌス法について。

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    古典法とユスティニアヌス法について 古典法とは、古典時代(2世紀の初葉から3世紀の中葉にわたる時代、ほぼ元首政に相当する時代)のローマ法をいう。

     古典期前期、アウグストゥスは元首の立法権を確立し、解答権という独自の制度を導入した。解答権は主要な法学者に附与され、元首の権威を持って法的問題に解答することが許されたため、これらの者は法の精通者と呼ばれ特別な尊敬を受けた。また、サビヌス派とプロクルス派という2つの学派が同時に併存したため、精密な法理論の論争が展開され、多数の法学者による膨大な著作が著された。

    古典期盛期になると、両派の学説は収斂し、折衷的見解を生み出すようになる。この時代、バトリアヌス帝の命によりユリアヌスが「永久告示録」を編纂し、これ以降の法務官は全てこれを用いることとなり法務官法はその発展を止めた。また、ガイウスの「法学提要」は訴権を軸に発達したローマ法のシステムを人法・物法・訴訟法の3編別にまとめることに成功するなどローマ法学は隆盛を極めた。

     古典期後期、この頃の法学者はいずれも元首に次ぐ地位である近衛長官の職にあって、帝国の体制そのものと化していた。中でも、...

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