東京福祉大学通信教育課程「カウンセリング演習」のレポート参考に。
「現代人の生活とカウンセリングについて考え、カウンセリングがどうあるべきか述べよ。」
現代人の生活は、戦後大きく変化している。産業の中心が農業、林業、漁業などの第一次産業から、工業などの第二次産業にシフトし、さらに現代ではサービス産業などの第三次産業が主流となった。それに伴って、都市に多くの人々が集まり、地縁、血縁関係に基づいた人のつながりは薄らいでいった。このことは、一つのストレス要因であり、コミュニケーションの機会が失われていったことを意味する。こうして、欧米で主流だったカウンセリングの技法が、日本においても必要とされるようになったのである。
ストレスとは、一般に客観的な出来事、その個人の内的過程、ストレスによって生じる結果までを包括的にとらえる概念である。中でも、特に原因となる出来事はストレッサーと呼ばれ、ストレッサーに対する人々の反応はストレス反応と呼ばれる。
ストレッサーの代表的なものの一つにはライフ・イベントがある。これは人生における大きな出来事を指し、結婚など、一見幸せそうに思えることも、日常生活が変わるというそのことがストレッサーになり得るのである。別のストレッ...