複式簿記での通常の決算手続きのうち期末整理事項を列挙し、それぞれについて説明しなさい。
ただし、仕訳・勘定記入等は例題(実数で)とともに別紙にまとめ後に添付のこと。
複式簿記での通常の決算手続きのうち、期末整理事項となるのは、基本的に、期間損益計算を行う際に、当期に起因する費用・収益と起因しない費用・収益に分類する仕訳となる。よって、1.期末商品の評価と翌期への繰越、期首商品の売上原価への算入2.減価償却費の計上3.引当金の計上4.有価証券の評価替え5.前払勘定、前受勘定、未収勘定、未払勘定の当期分の清算の5点となる。
期末商品の評価と翌期への繰越、期首商品の売上原価への算入(例①参照)
期間損益計算の考え方から、売上原価とは当期の売上に掛かった原価を算入するべきであるから、当期の売上に前期の商品が含まれている場合、それを仕入勘定に算入する必要がある。つまり、前期の残りである繰越商品勘定から仕入勘定に振替える。次に、期末に在庫として残っている商品は、当期の売上に含まれていないため、それを仕入勘定から繰越商品勘定に振替える。以上の仕訳により、当期の売上原価を算入することができるが、その他にも、商品の個数が紛失や盗難等の原因により、商品有高帳の個数よりも減少していた場合、若しくは商品の品質低下や陳腐化があり、価値が下落した場合、当期の経費として計上...