総合演習 テーマ「どうしたら子どもは勉強をするのか」
「馬を水辺に導くことはできるが、馬に水を飲ませることはできない」ということわざがある。どうにかしてあげたいという人がいても、本人の意志がそれを望まなければどうしようもないという例えだ。これを教育の場面に置き換えると、「子どもを机の前に座らせることはできるが、子どもに勉強させることはできない」である。つまり、いくら机の前に座らせても、勉強する本人にやる気がなければ何もならないということだ。どうしたら子どもは勉強をするのか、学習の動機についてまとめた。
動機とは人が意志を決めたり、行動を起こしたりする直接の原因である。飲み物を飲むのはなぜか、それはのどが渇いたという動機によるものである。例えば、数学の勉強での動機について考えてみる。なぜ勉強をするのだろうか、数学のテストで100点とったら1万円あげるよと親に言われたから勉強をする、テストで赤点を取ったら携帯没収されるから勉強をする、単位がほしいから勉強をするなど、賞罰、つまり褒めたり罰したりすることによる動機を外発的動機という。一方、数学の勉強で、問題を解いたときの達成感がたま...